ハルカナ景色

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ももクロも、KAT-TUNのように充電期間を設けてほしい

 つい先日、ももいろクローバーZの有安杏果さんが、グループを脱退するとの知らせが突然、舞い込んできました。

 最初に思ったことは「ああ、やっぱり」ということと「またか・・・」ということ。前者については、ここ最近の有安さんをテレビやライブで見ると、どうしても楽しんでいるように見えなかったからです。たぶん、そう遠くないうちに脱退するんだろうなと思っていたので、実際にそう決まっても特に驚きませんでした。

 後者について、自分が好きなアイドルグループの10周年イヤーに、メンバーが脱退するというのを目の当たりにするのは、実は2度目です。

 そのグループはKAT-TUN。CDデビューして4年で一人、7年でまた一人抜けて、もう次はないだろう。もしあったらそのときはさすがに解散だ。

 しかし、悲劇は繰り返され、デビュー10年目に突入する年に、また脱退がありました。二度あることは三度ある。ことわざとはえてして憎たらしいものです。

 こうなると、ファンとしては解散も覚悟していたのですが、KAT-TUNが選んだ道は異例の「充電期間」でした。グループとしての活動を休止し、ソロ活動に専念する。そして、いずれ力を蓄え各々の電力が貯まり切ったタイミングで、活動再開。先日のジャニーズカウントダウンライブで、再始動が発表されたのは記憶に新しいところです。

 

 充電期間と聞いて、果たしてそう上手くいくのかと疑心暗鬼になったファンも多いと思います。自分も、少なからずそう思いました。

 ふたを開けてみれば、亀梨さんは初のソロライブツアーや、山下智久さんと12年ぶりにタッグを組んでCDを出したりと、音楽関係で目覚ましい活躍を見せました。

 上田さんや中丸さんも、ドラマ主演に舞台、バラエティ番組にも多数出演と、グループ活動がないなかでしっかりと存在感をアピールしました。ファンからすれば、KAT-TUNが充電期間であることを忘れてしまうほど、盛りだくさんの1年半だったように思います。

 

 さて、一方のももクロ。実は、KAT-TUNと妙に共通点があるグループです。大きなことから、ちょっとしたことまで。

 10年という節目の年に脱退者が出てしまったこと。その直前まで車のSUZUKIのCMを担当していたこと。ともにファンの呼び名がハイフン、モノノフとカタカナ4文字なこと。

 KAT-TUNは脱退メンバーが出たことで、ライブで歌いづらくなった(あるいは、完全に歌われることがなくなった)曲があります。おそらく、ももクロも同様のことが予想されます。曲には次のパターンがあります。

(1)そのときの人数がタイトルに入っている曲

 KAT-TUN・・・「SIX SENSES」、「4U」

 ももクロ・・・「5 The POWER」

(2)メンバーの名前が歌詞に含まれている

   KAT-TUN・・・「NEVER OVER - IS YOUR PART」

   ももクロ・・・「行くぜっ!怪盗少女」、「ピンキージョーンズ

 

 さらに、ももクロにはメンバーのイメージカラーを盛り込んだ「モノクロデッサン」という曲もあります。上記のような類の曲は、ファンの中でも特別な曲になる一方、もし脱退メンバーが出たとき、その存在が一気に危うくなるという脆弱性もあります。

 このように、共通点があるグループ。その両方のファンだからこそ、自分はこう思いました。

 

ももクロも、KAT-TUNのように充電期間を設けてほしい」

 

 有安さんは、脱退の理由として「ふつうの女の子」としての生活をしたい、といったニュアンスのことを言いました。0歳から芸能活動をしていた中で、特にももクロとしての8年間はそうとうな忙しさであったことは想像に難くありません。毎年、春・夏・冬に恒例の大型ライブがあり、その間を縫ってツアーを開催したこともあれば、数多くのイベント・フェスにも参加。メンバー全員で映画や舞台にも出演。テレビやラジオのレギュラーもあり。正直、いったいいつ休んでいるのかと思うほどです。

 だからこそ、ここでいったん、ももクロを充電させてほしい。「逆境こそがチャンスだぜ」と、ももクロのとある歌の歌詞にあります。まさに、今がそのとき。

 個人的な思いをいえば、10周年ライブもしなくていいとさえ思います。これまで8年間、体に染み込んでいた歌割りやダンスフォーメーションを、練り直さなければいけない。ももクロなら、きっと数ヶ月でそのあたりを完ぺきにこなすでしょう。でも、そこまでしてほしくない。有安さんの脱退で色々なメディアに出ずっぱりなメンバーの、疲弊しきった表情を見ると、余計にそう感じる。

 ももクロは「今会えるアイドル」を体現するかのように、この10年、ライブにイベントにフェスにと、ファンが会える機会を作り続けてきました。だからこそ、充電期間があっていいと思うのです。

 KAT-TUNはこの充電期間で、たしかに各々の活躍範囲が広まり、今までよりさらに大きな何かをしてくれる。そんな期待をファンに抱かせてくれています。

 ももクロを続ける4人は、それぞれにソロでの活動もしてはきましたが、やはりリーダーの百田さんが何かとフューチャーされることが多い。4人それぞれの活躍をより一層促すために、グループ活動を一時的に休止する。ギャンブルかもしれませんが、きっとももクロならその賭けに勝てる。

 アラフォーになっても活躍を続けるジャニーズの男性アイドルと違い、女性アイドルは1年1年が、ものすごく貴重であることは重々承知しています。ただ、その既成概念を覆す。その可能性を秘めたのがももクロではないでしょうか。

 

 充電期間という名の、グループ活動休止が、必ずしもマイナスに響くとは限らない。それをKAT-TUNが証明してくれました。ももクロも、そうなってほしいと、個人的に願わざるを得ないのです。